○○島旅行 ~後編~ | ROAD TO THE COMPLETE MESSIAH OF THE WORLD・・・

○○島旅行 ~後編~

えびの高原を出発した、ひよけん9期生の面々。



樹氷をまとった木々に、
霧島山の湖や荒々しい火山、
桜島・錦江湾はもちろんのこと、
遠くは宮崎・熊本県まで、
南九州一望できる眺望もあって、
一同はそろってテンションは高めであった。


しかし、
頂上が近づくにつれて、
木々も無くなり、
一同は次第に盗人のようなフードやタオルをまとった格好をするようになって、
強烈な冷風が吹き荒れると、
次第にテンションも下がってきた。


俺も、
ホワイトソックスのキャップが吹きとんだりすることもあった。
しかし、無事に戻ってきて、
なんとか事なきを得た。



次第に厳しくなってくる環境に悪戦苦闘しつつも、
登山1時間30分後くらいに、
韓国岳の頂上に辿り着いた。



もう言葉に出来ないほどの素晴らしい景色であった。



一同は写真取り捲り。


しかも、
太古の昔に噴火したと思われる穴にはでっかく、




『好ミキ♥』




と記されていたことに一同
「すげぇ!!!」
のオンパレード。


旧噴火口に行って、
超でかい字で(石を集めて)この字を書いた人の、
『ミキ』に対する愛への深さを感じずにはいられなかった。










こうしているうちに寒さも限界をきたすようになり、
『KOREAN MOUNTAIN』
を降り始めた。

その道は、
ぬかるみや段差がちょいエグかったが、
無事に次の目的地の山に到達した。




しかし、
そのときすでに午後5時30分。

そこから一般道路のあるところに合流するには、
地図曰く1時間30分かかる。


間違いなく真っ暗になる。


一同はややあせってタクシー会社や唯一宿に残っていた人に
連絡しようとするも電波がままならない。

多少急ぎ目に下山を開始した。




この『1時間30分』が、
全く参考にならない数字だということが、
歩くにつれて次第に証明されるようになるのである!



あっという間に日は落ち、
一面は真っ暗になった。
しかも、
真っ暗の中を川渡りしなければいけない場面にもいくつか出くわし、
一同は次第に不安を抱くようになっていった。



ケータイは通じない・捻挫した人続出・一向に明かりが見えない……


しかし、
それでも俺はそんなに心配していなかった。
なぜなら、


道は合っているし、
プラネタリウムのようなオリオン座を軸にした素晴らしい星空に、素晴らしい仲間たちがついていたからだ!



ひたすらひたすら歩き続けた。
素晴らしい先導もあった。
みんなのことを思う一同の強い気持ちがあった。


その結果、
午後8時30分過ぎ、
タクシーの明かりが見えたのだ!!


所要1時間30分のはずの道が、
3時間も費やしてしまっていたが、
無事に到着。


泣き出す人もいた。


タクシーの人は、
すんげえ心配してくれて119番通報までしていたのだった。
大目玉もくらったりしてたけど、
そこは情もハートも熱い、
薩摩隼人だ。

始めて会った俺たちをココロから心配してくれていた。







こうして冷え切ったカラダで、
宿に到着。

温泉・メシにありつけたのだった・・・。


その後は、
ただひたすら色紙の執筆でこの日は終了した。





ちなみに、
翌日警察の聴取があり、
「遭難」扱いされていたのであった…。











最終日。

この日は、
霧島まったり観光になった。

俺は霧島神宮方面を観光することにした。




女子6人に男は俺1人。

完全なハーレム状態な中での霧島神宮観光であった。

西郷従道・樺山資紀・税所篤
など明治の薩摩出身の元勲の名前が載っている石灯篭を見ながら、

『君が代』の歌詞に載っている正真正銘の、
『さざれ石』を見て感銘を覚えつつも、
本殿でおまいりをした。


その後は、
好例のおみくじ。
俺は先陣を切って引いた。


『大吉』


であった。
しかし書いてあることがビミョーだった。


要約すると、
『今は待て。だけど直に良くなる。』

俺は唖然とした。


女子一同は、
恋愛みくじなどを引いて、
大吉・中吉・吉・末吉と各々ばらばらな結果になった。

しかし、
大吉をひいた、みくじのコメントはすごかった。


『今年中に結婚する』。



一同閉口した…w





郷土料理を食した後には、
俺は単独で風呂へ。

誰もいない、浴室独占状態だったので、
思う存分くつろぐことができた。



かるかん饅頭を買って、
再び丸尾に戻ると、
滝ですぐ近くまで行き、
温泉まじりの水に驚きながらも癒された後に、
霧島を出発して空港へと戻ったのであった。










結局屋久島には行けずじまいになり、
せっかく作ってくれた、
卒業旅行BGが役に立たず、
鹿児島の、
『天気晴朗なれども波高し』
な天候に、
俺たちは無制限に振り回された結果、
実にハプニング続きで、
予定通りにいったイベントが何一つ無い、
めっちゃ珍妙な旅行になってしまったが、
最後にGJなハプニングがあった。




ひよけん9期生で、
かつて山梨から遠路はるばる日吉に来ていた人が来てくれたのだ!!



なんと彼は現在鹿児島で働いているとのこと。
車で駆けつけてくれたのだった。

時間こそ無かったが、
話をすることが出来て、
みんなスマイルで鹿児島を飛び立つことが出来、



こうして、
ハッピーエンディングでひよけん卒業旅行を締めくくれたのであった。